令和6年度「税に関する高校生の作文」コンクールにおいて、立志舎高校 杉田 真彩さんが本所税務署長賞を受賞し、11月25日(月)にすみだリバーサイドホールで行われた表彰式に参加しました。

 

受賞した作文

きっかけはなんでもいい

立志舎高等学校 3年 杉田 真彩

 私は昨日、夢をみた。 その夢は、苦しいもので、現実になるかもしれない夢だった。
 私は今、高校三年生で今もこれまでも、毎日楽しく学校に通うことができている。しかし、世界には貧困や飢餓に苦しみ、学校に通うことができない子どもが多くいる。私がみた夢は、勉強したくてもできない、のどが渇いてもすぐ水を飲めない夢だ。夢でさえ、辛く苦しいものだったのに、本当にその生活をしている子達はどんなに苦しいか。私はその辛さ、苦しさを知らない。 だが、助けたい、少しでも力になりたいという気持ちはある。私は家族で、月に一回ユニセフに募金している。大金ではないが、少しでも助けになればと思う。
 では、日本という国では何をしてあげているのか。気になった私はインターネットを使って調べてみた。
「経済協力費」
 日本には、こういうものがあった。国際社会が見過ごすことのできない、深刻な事態の国々の生活環境を改善するため、援助をしている。日本は経済力のある国で、開発途上国との対話を進めながら、経済協力を行っている。日本が、貧困や飢餓に苦しんでいる人達に支援をしていることを知っている人は、日本でどのくらいいるだろう。きっとある程度の大人は知っている。でも、高校生だったり、未成年の子達はどうだろうか。私のように「気になるきっかけ」がないと、調べることはないと思う。私は、自分達が払っている税金の使い道をもっと沢山の人に知ってもらいたい。 自分が払っている税金が、世界のどこかで苦しんでいる人を少しでも救ってあげれていること。それだけではない。 私達が今、自分の学びたいことを学べている、学ぶ環境があるのも、「文教及び科学振興費」という教育環境の整備や、科学技術の発展のために使われている税金があるからだ。
 今、当たり前に過ごしている生活の中には沢山の税が関わっている。私が税を知るきっかけは夢だった。それは夢でなくても、想像だったり、この作文でもいい。税をもっとよく知り、税に対する自分の考えを、一人一人が持つことができたとき、日本はもっとより良い国へと変わると思う。